ファーストラインナップとして3つのマスターピースをフィーチャーしますが、その中に知っている作品はありますか
Houxo Que： 三つ全ての作品を見たことがあり、どれも今の日本のカルチャーに至る過程で重要な存在であると思います。
もしご存知の場合、作品にまつわるご自身のストーリーをお教えいただけますか
Houxo Que： 個人的には劇場版GHOST IN THE SHELLから受けた衝撃は（当時私は13歳の少年でしたが）とても強かったです。
蜘蛛の戦車や草薙が丘の上から街を見下ろす最後のシーンなど、映画には忘れられない多くのシーンがあります。
その作品があなたにどのような影響を与えましたか
Houxo Que：その影響は今私が作る作品にもあると思います。作中で人形使いが問うた生命と情報の在り方などは今なお考え続けていることです。
Performance: Houxo Que
Film: Hidenori Tanaka, Shinpei Yamamori
Music: Leo Sato
あなたにとってのマスターピースはどの作品ですか
Houxo Que：回答無し
“マスターピース”の定義をどう考えますか
Houxo Que：時間の選別に耐えうるもの
若年層のコンテンツの消費の仕方についてどう思いますか
Houxo Que：インターネットの普及によって、フローとストックの形にある程度の変化が起きていることは疑いようがないと思います。 タイムラインに流れるコンテンツは全て外部記憶化され、昨日お気に入りしたツイート、この前リブログした投稿など、 それらをもはや覚えていません。自分のアカウントの履歴としてストックしているので記憶する必要がないのです。
こういった変化は徐々に、地盤が動くように私たちの文化の在り方を変えていくでしょう。
特に未就学児のユーザーまでをも取り込んでいるYOUTUBEなどのサービスが後々与えてくる影響は無視できないとも考えます。 私の上の子供は今三歳になりますが、彼はYOUTUBEのキーワード検索のために文字を覚えたほどなので、 彼のような人間たちが成長したときに、なにが「懐かしいもの」となっているのかなど、とても興味深いです。 ただし、これらはオールドメディアの淘汰といった世代交代の枠組みではないのかもしれません。
インターネットに登記された情報を拾い上げていくときに、その時系列を無視して組み替えていけるように 最近リリースされた新譜と、20年前の歌謡曲を一つのプレイリストに並列することが容易な時代では それぞれが持つ物語のような共有されてきた文脈は宙づりにされながら、よりオルタナティブで個人的な消費の形態が生まれるとも考えられます。
私はアーティストなので、そのような時代の中で、人々が自らの身体とその外部を関係させるときに、一体なにがネックとなるのかに関心があります。 少なくともその一つの答えとして「ディスプレイ」というメディアとその光について研究をしていますが、 20年後、50年後、そして300年後にはまた異なった存在もあり得るでしょう。
Houxo Que
1984年東京生まれ。
2014年 「16,777,216views」BCTION、東京
2015年 「16,777,216views」Gallery OUT of PLACE TOKIO、東京
2015年 「spectrum」西武渋谷店 オルタナティブスペース、 東京
2016年 「Windows」Gallery OUT of PLACE TOKIO、東京
2016年 「MERZ」HAGIWARA PROJECTS 、東京
2016年 「GINZA 24H SQUAD」松崎ビル、東京
2017年 「ＳＨＩＮＥ」ARTZONE、京都
2017年 「WSK AXIS 2017」De La Salle-College of Saint Benilde, School of Design and Arts、マニラ
2017年 カオス*ラウンジ新芸術祭2017 市街劇「百五〇年の孤独」、福島
2018年 「apple」Gallery OUT of PLACE TOKIO、東京
10代でグラフィティと出会い、ストリートで壁画中心の制作活動を始める。以後現在まで蛍光塗料を用いたペインティング作品とブラックライトを使用したインスタレーションで知られる。作品の制作過程をショーとして見せるライブペイントも数多く実施。2012年頃よりディスプレイに直接ペイントをする制作を行いはじめ、2014年 BCTION、2015年 Gallery OUT of PLACEにて16,777,216views シリーズを発表し現代アートのシーンにおいて注目を集めている。
Houxo Que『apple』
EXHIBITION PLACE
▼Venue：3331 ART FAIR
OPENING DAYS
▼Exhibition hours： 2018年3月2日（金）- 2018年4月1日（日）
OPENING HOURS
▼Exhibition hours：12:00 - 19:00（木 - 日曜日）
※但し3月7日 - 11日は3331 Art Fair開催時間に併せて開廊しています
▼URL: http://www.outofplace.jp/tokio/
